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ASIS Information Vol.13

月刊セキュリティ研究 2005年8月号掲載

ASISインターナショナル日本支部長(産業セキュリティ学会)

二見 宣

1. アメリカ政府の議会報告「外国の経済情報収集および産業スパイ活動に関する年次報告」に見るアメリカの現状

(1)報告書の地位

 この報告書は、「情報権限法」に基づき、国家対情報局(NCIX)が所掌し、約15の「対情報コミュニテイ」に属する政府機関が協力して、合衆国に対する脅威を調査し、毎年報告しているものである。今回は、第10回目となる。

 この報告書は、米国政府および民間の重要な米国の技術、企業秘密および保護すべき重要な財務や資産の経済情報を非合法なターゲットとした外国による獲得活動を、特徴付け、検討・評価することを狙いとするものである。

 その主たる内容は、つぎのものである。

    * 産業スパイ活動を行っていると見られる外国政府・民間人
    * ターゲットとなった情報および科学技術
    * その情報および科学技術を獲得するために、外国政府・民間人が使用する方法

 すなわち、(1)産業スパイ活動(1996年の「産業スパイ活動法」)、(2)企業秘密窃盗(同法)、(3)「輸出管理規定」違反と、(4)輸出規制国に対する米国兵器、戦争のための装備品(暗号作成・解読法を含む)および国防技術の違法輸出(国防総省・輸出管理局が管理)である。
(2)「対情報(CI)コミュニテイ」に属する組織
●出入国管理および関税局(ICE)、●国家対情報センター(NACIC)、●海外放送情報サービス(FBIS)、●情報オペレーション・センター (IOC)、●地理関係部局を含む中央情報局(CIA)、●国防情報局(DIA)、●国防脅威軽減局(DTRA)、●国防技術保全管理局(DTSA)、● エネルギ省(DOE)、●司法省(DOJ)、●国務省・情報研究局(INR)および外交保全局(/DS)を含む国務省、●米航空宇宙局(NASA)、●国家偵察局(NRO)、●国家安全保障局(NSA)、●海軍犯罪捜査部(NCIS)
(3)米国のジレンマ

 米国の経済的・科学技術的な成功に貢献する要因は、同時に外国政府・外国人を、経済情報・科学技術取得活動に向かわせている。例えば、

    * 米国の開放性によって、外国政府・外国人にも、容易に複雑な科学技術にアクセスできるように提供されている。
    * 新しい電子デバイスは、広範かつ単純化された不法な大量の、企業秘密および所有権データを含む情報の検索、記憶保存および移送する能力を持っている。
    * グローバリゼーションによって、容易に外国と米国の企業がミックスするが、特に新しい科学技術が海外活動拠点で得られたとき、これらの企業が開発・取得した科学技術を保護することは困難である。
    * 保護すべき重要な情報を作り出し、記憶保存し、処理して移送する複雑な情報システムは、サイバー攻撃に対する脆弱性が増大してきている。

 また、外国政府・外国人は、取得が困難な科学技術を探すときには、重要な米国人有力者を抱きこむ。

 ほとんどの外国政府・外国人は、容易に使用でき、費用がかからず、低リスクで、時には適法の最近用いられたツールやテクニックで米国の科学技術を獲得しようと試みている。大部分のケースでは、外国の収集者は、e-メール、電話、FAX、手紙、または人を介して、情報について単純に開いてくる。
(4)外国の経済情報収集と産業スパイのテクニック

 外国政府・外国人が、保護すべき重要な科学技術、所有権情報および企業秘密にアクセスするために使用するその他のテクニックとして、以下のことが含まれる。

    * 米国企業にサービスまたは科学技術を提供して、保護すべき重要な情報や製品にアクセスする。
    * 米国の会社、軍事基地、国立研究所および民間の軍事産業への訪問を活用する。
    * 会議、博覧会および貿易展示会で米国の科学技術や経済情報をターゲットとする。
    * 情報を引き出すためにサイバー・ツールを使用する。

(5)外国の経済情報収集と産業スパイの重点

 外国は、直接軍事応用を備えた科学技術とそれらの国防省の軍事クリティカル科学技術リスト、この多くは軍用と民間応用の二重用途であるものに最も綿密な注意を注いでいる。

 実際に、2004会計年度において突き止められた外国の違法な科学技術移転活動のほとんどが、次のような分野の軍民二重用途品目(情報システム、センサー、航空工学、エレクトロニクス、兵器およびエネルギに関する材料や科学技術)および民間の科学技術(「半導体生産プロセス」「コンピュータ・マイクロプロセッサ」「ソフトウェア」「所有権情報」および「化学品の製法」など)が含まれていた。

 なお、外国の収集者を分類すると、2004年の国防保全局(DSS)のデータによれば、民間会社-36%、外国政府-21%、外国政府関連-15%、個人-12%、関連不明-16%であった。

2. 当学会の当面の予定

(1)ASISオーストラリア支部長の来日歓迎行事

    * 7月18日(月)~19日(火)
    * Mark Jarraatt CPP&DrAngela Dixon
    * 夕食会:18日(月)17:00~19:00、
      グランドヒル市ヶ谷

(2)第51回ASIS世界大会に参加

    * 9月12日(月)~15日(木)
    * 米国・フロリダ州オーランド市

(3)当学会の年次総会・懇親会

    * 11月24日(木)13:30~19:00
    * グランドヒル市ヶ谷 3階一総会は「真珠の間」、
      懇親会「薪翠の間」

(4)ホームページ

 開設準備中


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