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ASIS Information Vol.16

月刊セキュリティ研究 2005年11月号掲載

ASISインターナショナル日本支部長(産業セキュリティ学会)

二見 宣

今年のASIS(米国産業セキュリティ協会)第51回年次世界大会(開会式、セミナー、展示会、レセプション)は、9月12日(月)から15日(木)の間、フロリダ州のオーランド市で開催された。

世界の130か国から参加していたが、日本からも数グループ約20名が参加した。われわれ15名のグループの概要を、まず報告したい。

1. 日程

9月10日(土):
    成田空港からオーランド市へ移動(ワシントン経由)
9月11日(日):
    オーランド市内のセキュリティ企業等2社の視察およASISの参加登録
9月12日(月):
    ASIS世界大会に参加(開会式、セミナー、展示会、昼食会、会長レセプション)
9月13日(火):
    ASIS世界大会に参加(展示会、講演会)、午後から、オーランド市内のセキュリティ企業等2社を視察
9月14日(水):
    ワシントンへ移動、午後から、暗号博物館(NSAの一部)とアナポリスの海軍兵学校(士官学校)を視察
9月15日(木):
    午前は、シマンテック社を視察、午後は、日本国大使館の研修
9月16日(金):
    スパイ博物館、フォード劇場(リンカーン大統領の暗殺現場)、国立公文書館、スミソニアン博物館の視察
9月17日(土):
    ワシントン発
9月18日(日):
    成田着

2. 開会式に出席

開会式が始まるまでは、毎年のことではあるが、開催地の地元高校生の音楽演奏がある。

式は最初に、日本を含む参加国の「国旗の入場」があり、つづいて、「会長の挨拶」、オーケストラ演奏をベースに各種アトラクションを含めながらの「ASISの別年間の歴史を紹介」があった。われわれは、同時通訳付きで出席した。

3. セミナーに参加

 セミナーは、コンベンション・ホールの2階・3階で、同時に15~16講座が並行実施され、4日間に136講座がある。

われわれは、12日に午前1講座と午後2講座の計3講座に、同時通訳付で参加した。

4. 展示場視察

オーランド市の全米第一位の広さを持つコンベンション・ホールの1階が展示場であった。

約900社が最新のセキュリティ製品を展示していた。

展示品の概略区分は、「施設の警備」「出入の管理」「秘密情報の収集、対情報」「コンサルタント業務」「個人、個人宅の防護」「救急、消防」および「政府機関」であった。

日本企業は、電気メーカー数社が展示していたが、年々減少している。また、ブースの親模も、日立製作所などが縮小していた。特に、日本のカメラ・メーカーのブースは、ここ数年間でゼロになってしまった。

最近は、日本に代わり、韓国や台湾のブースが年々大幅に増加している。

5. 会長レセプション

ASISの会長が主催するレセプションは、有名なテーマ・パークの「ユニバーサル・スタジオ」を借り切って開かれた。

もちろん、開会挨拶や乾杯もなければ、閉会の挨拶もない。

会長レセプションは、毎年、奇想天外な場所で開かれる。戦艦の上とか、博物館の中とか、スポーツ施設を借り切って、などである。

6. ワシントンでの視察の感想

日本でも、「会津(福島県)」と「萩(山口県〉」の対立が、150年の歴史を経ても解けないように、歴史の重みをアメリカにおいても感じる。

アナポリスにある「海軍兵学校(海軍士官学枚)」でも、「NSA(盗聴エシュロンで有名になった国家安全保障局)の暗号博物館」でも、民間の「スパイ博物館」でも、昭和16年の日本海軍によるハワイの米海軍基地を奇襲攻撃した「真珠湾攻撃」が重視されている。

海軍兵学枚の博物館でも、NSAの暗号博物館でも、展示物の質・量ともに、メインは、大東亜戦争(第二次世界大戦)における日本との戦いとなっている。

アメリカは、第二次世界大戦では、ドイツとも戦い、大戦後は長期間のソ連との冷戦期があったにもかかわらずである。

この博物館などの展示物だけでなく、4年前の9.11事件直後は、CNNを始めとするテレビ各局は、世界貿易センタービルが攻撃された映像に続いて、日本海軍による真珠湾攻撃や特攻の映像を延々と流していた。

「9.11」は、「日本による真珠湾攻撃」と同じだと論じていた。

2人の職員が放射能によりその後に亡くなられた東海村の原子炉の事故発生時における米国のテレビは、日本人のおばさんの顔が短時間映り、続いてチェルノブイリの原子炉破裂事故時の映像とその後の被爆住民の惨状が映像などで紹介され、日本でチェルノブイリ級の事故が起こったかのような連日の報道であった。

日本では、日米安保条約によりアメリカは同盟国と無条件で友好国と信じている。が、米国民は、宣戦布告なしに奇襲攻撃した日本国民に対しては、60年経っても強い警戒心を維持している日ソ不可侵条約の愚を思い出すべきである。

アメリカ人の日本人に対する警戒心は、「会津」と「萩」の対立から推測すると、今後100年経っても消えないだろう。

われわれは、アメリカ人が最悪の状況に備える最大の対象国が、今後100年は「日本」であることを銘記していなければならない。

7. 当学会の当面の予定

   1. 当学会の年次総会・セミナー・懇親会
          * 11月24日(木)14:00~19:00
          * グランドヒル市ヶ谷(新宿区)3階
   2. ホームページの開設

 会員の(株)ロックシステム澤社長のご協力により、まもなく開設します。

 会員の活動状況やASIS本部の情報を日本語で、ご紹介できるようになります。


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